2022年2月25日、「ロシア連邦によるウクライナに対する軍事行動に断固として抗議し、直ちに軍事行動の停止を求める緊急声明」を発表しました

カテゴリ:声明,憲法・平和

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ロシア連邦によるウクライナに対する軍事行動に断固として抗議し、
直ちに軍事行動の停止を求める緊急声明

 

 ロシア連邦は、2022年2月24日日本時間午後、主権国家たるウクライナに対し、軍事行動を開始した。ロシア連邦は、すでに首都キエフ郊外を含む複数の軍事施設に対して攻撃を開始し、ウクライナ側には子どもも含めた死傷者がでているとの報道もある。
 ロシア連邦からは、ウクライナ国内で独立宣言をした2つの地域についてその独立を承認した上で、その「独立国」と締結した「友好相互援助条約」に基づき、同地域の住民の安全と権利保障のための措置と主張しているとの報道がされている。
 しかし、2つの地域の住民の安全と権利保障のためにウクライナに対して武力攻撃する正当な理由はないのであって、ロシア連邦の軍事行動自体がウクライナにおける平和を侵すものであることは明らかである。ロシア連邦の軍事行動は、国連加盟国の主権、独立及び領土保全の尊重、武力行使及び武力による威嚇の禁止を明記している国連憲章、国際法の基本原則に反した侵略行為であり、ウクライナの主権及びウクライナ国民の人権を著しく侵害するだけでなく、第二次世界大戦以降、国際連合及び各国の不断の努力によって維持拡大してきた国際的な平和的枠組を破壊するものにほかならず、国際社会の平和秩序の維持という観点からも許されるものではない。
 ロシア連邦は、2015年2月に調印した停戦のための「ミンスク合意」はもはや存在しないと言い切り、自らが当事国となった合意を反故にする姿勢を示しているが、直ちに国連憲章の諸原則に沿って、平和的に解決をはかるプロセスに立ち戻るべきである。
 自由法曹団は100年にわたり、平和、民主主義、人民の生活と権利を守るためにたたかい続けてきたものであり、まさに平和を破壊し人民の権利を踏みにじるロシア連邦の軍事侵攻は、全くもって承服できない。自由法曹団は、ロシア連邦の軍事行動に断固として抗議し、直ちに軍事行動の停止を求める。

以上

 

2022年2月25日

自由法曹団 団長 吉田健一

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