(2018年掲載分)12/14  日本政府の辺野古海域への土砂投入方針の撤回を求める声明

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日本政府の辺野古海域への土砂投入方針の撤回を求める声明

今年9月に行われた沖縄県知事選挙で、辺野古新基地建設反対を掲げ、「オール沖 縄」の支援を受けた玉城デニー現沖縄県知事が、安倍政権の全面支援を受けた佐喜 真淳候補に8万票以上の圧倒的大差をつけて勝利した。辺野古新基地建設反対は圧 倒的多数の沖縄県民の意思である。

しかし、日本政府は、行政不服審査法を悪用して、埋め立て承認撤回の効力を停 止させた上、12月14日にも辺野古新基地建設に伴う埋め立て土砂の投入を強行 しようとしている。こうした日本政府の方針は、沖縄県知事選挙で示された沖縄県 民の意思を真っ向から踏みにじるものであり、断じて許されない。

しかも、日本政府は、土砂投入のため、12月3日に名護市安和にある民間桟橋 から土砂搬出作業を開始したが、同桟橋は沖縄県規則で定められている桟橋設置工 事の完了届がなされておらず、桟橋内の堆積場についても沖縄県赤土等流出等防止 条例で必要とされている届出がなされてないなど、違法に違法を重ねている。

また、今回計画されている土砂投入は、埋め立てに必要な2100立方mのうち、辺 野古側の約129立方m分にすぎない。地盤の強さを示すN値がゼロという”マヨネーズ 並み”の軟弱地盤が大浦湾側の護岸の建設予定地で見つかっているところ、軟弱地盤 の改良には公有水面埋立法に基づき沖縄県に届け出ている設計概要の変更と玉城デ ニー沖縄県知事の承認が必要であり、かかる承認がなければ日本政府は大浦湾側で 埋め立て工事を進めていくことはできない。

このように埋め立て工事を進めていく展望が全くないにもかかわらず、日本政府 があえて土砂投入にこだわるのは、来年2月24日に予定されている辺野古新基地 建設の是非を問う県民投票、3月以降に予定されている衆議院沖縄3区補選の前に、 少しでも土砂を投入したことを見せつけて埋め立てを既成事実化し、新基地建設に 反対する沖縄県民を諦めさせることを狙っているからである。

自由法曹団は、二重三重に沖縄県民の意思を踏みにじる土砂投入の強行を許さず、 日本政府に対して、土砂投入方針の撤回を強く求めるものである。

2018年12月13日

自由法曹団  団長船尾徹

 

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