<<目次へ 【意見書】自由法曹団
共 謀 罪―5つの質問― |
2003年12月
自由法曹団 |
Q1 共謀罪ってなに?
Q2 共謀を処罰するとどうなるのですか。
Q3 共謀したかどうかは、どうやって調べるのですか。
Q4 なぜ、共謀を処罰してはいけないのですか。
Q5 共謀罪ができると、どのような社会になるのですか。
はじめに
国境を越える組織犯罪集団による麻薬密売や人身売買など、国際的な協力体制を作って対処しなければならない犯罪が存在するのは確かです。しかし、刑罰規定を強化・拡大すればそれで良いのでしょうか。人権救済機関が充分に機能していないわが国において、共謀罪を処罰する規定を新設するとき、どのような事態が発生するおそれがあるのでしょうか。それを考えてみるために、このパンフレットを作りました。
2000年11月、国連総会で「国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約」(国連国際組織犯罪条約)が採択され、日本も署名しました。これを受けて国内法の整備もしなければいけない、ということで提案されたのが「共謀罪」です。前の国会で、国際的な組織犯罪集団の取締りを目的とした「犯罪の国際化及び組織化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」として国会に提出され、衆議院解散とともに廃案となりましたが、次期通常国会に再提案されるのは必至です。
法案による共謀罪は、死刑または無期もしくは長期4年以上の懲役もしくは禁錮の刑が定められている「罪に当たる行為で、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行なわれるものの遂行を共謀した者」を処罰するものです(法案第6条の2)。長期4年以上の刑を定める犯罪についての共謀は懲役2年以下、死刑または無期もしくは長期10年を超える刑を定める犯罪についての共謀は懲役5年以下の刑が定められています。でも、これを読んだだけでは、どのような行為が処罰されるのか、さっぱりわかりませんよね。
たとえば、こんな話です。
その1 マンション建設反対運動も
ある町で緑の多い傾斜地を開発して地下4階地上3階の地下室マンションを建築する計画がもちあがりました。近隣は、高さ10メートルまでの住宅地域です。突然の計画発表に対し、住民の中に反対運動が広がりました。
一方、建築業者は、安全・安心街づくり条例に基づいて建築するマンションの防犯設備について所轄警察署に設計図を提出して相談しました。警察は、マンションの出入り口と四方に防犯カメラの設置を指導しました。
住民の反対運動にもかかわらず地下室マンション建築計画は進行し、工事着工予定が示されました。話し合いを拒否された住民と、建築を強行しようとする業者との間で対立は激化しました。住民は、反対運動の方法を相談しました。建築資材の搬入を阻止する実力行使も検討しました。業者から防犯設備について相談を受けていた警察は、住民の反対運動に注目していました。このため、住民の中にその動向を警察に通報してくれる協力者を作って情報を収集していました。
業者の資材搬入日が決まると住民らは、相談して、大量動員してピケットをはり、資材搬入を実力阻止することを決めました。これが住民の中の協力者によって警察に伝えられました。
資材搬入の当日早朝、住民がピケのために家を出ようとしたとき、全員が組織的威力業務妨害共謀罪(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律3条7号)で逮捕され、反対運動は挫折しました。そして、地下室マンションは、業者の計画通りに建築されました。
その2 労働運動も
ある会社では、リストラの一環として一つの工場を廃止して、別の遠方の工場へ縮小統合することになり、一部の労働者の配転と残りの労働者の解雇を決めて労働者の選別に入りました。
会社の一方的なリストラによる配転と解雇に反対して、労働組合は、他の労働者・労働組合の支援も受け、争議行為に入りました。こうした労働者の動きを警戒した会社は、密かに組合事務所に盗聴器をとりつけました。
団体交渉では、社長が出席しないことから交渉が進展せず、解決の道はなかなか見いだせませんでした。労働組合は、進展しない交渉の打開を図るため、社長の出席を強く求めたところ、ようやく社長の出席が決まりました。そこで労働組合の執行部は、社長が出席した団体交渉では、組合員を待機させ、長時間になろうとも交渉の目途がつくまで社長の退席を認めず、団体交渉を継続することを意思確認して団体交渉に臨むことを決めました。
会社の勤労担当は組合事務所での会話を盗聴することによって、この動きを知りました。そこで、日頃から防犯協会等でつきあいのある所轄警察署に相談しました。
警察は、組織的に社長を監禁することを共謀しているとして、組合執行部の役員を組織的監禁共謀罪(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律3条4号)で逮捕しました。
執行部が逮捕された労働組合では闘うことはできず、会社の提案をそのまま受け入れざるを得ませんでした。
一般市民が取締りの対象に
要するに、まだ実行していなくても、みんなで相談したり合意したりしただけで犯罪とされてしまうのです。今の刑法では、犯罪を実行する前の準備段階である予備行為を処罰する規定がありますが、殺人・強盗などの重大犯罪に限って例外的に処罰するだけです。予備行為よりもまだ前の段階である共謀を一般的に処罰するのでは、処罰範囲が広がりすぎてしまいます。
対象となる犯罪は、557もあります。その中には、不同意堕胎罪や偽りその他不正の行為による市町村民税の免脱罪など、どうみても国際的な組織犯罪集団が関わりそうもないものも、たくさん含まれています。コンビニでの万引きや、けんかをして相手を殴ることは10年以下の懲役ですから、当然対象犯罪になります。また、相談しただけで処罰できますから、公害被害者団体や支援する会などが企業に対する抗議行動を計画すれば、「組織的な威力業務妨害共謀罪」とされるおそれがあります。
国際的な組織犯罪集団の取締りといいながら、今回提出されている「共謀罪」は、これと全く関係のない多くの犯罪、労働組合・市民団体などの広範な集団を取締りの対象にできるものとなっているのです。
治安維持法による言論弾圧
2003年4月15日、最大の言論弾圧事件といわれる横浜事件について再審開始決定が出されました。一連の事件のきっかけは、リベラリストの細川嘉六が出版記念に関係者・友人を招待したときの記念写真から、その出席者全員を共産党再建準備の謀議をしたものとして逮捕したことでした。私的な温泉旅行を共産党の秘密会議であるとデッチあげたのです。ここから芋づる式に出版人・ジャーナリストら60数名が検挙され、そのうち30余名が治安維持法違反で起訴されました。逮捕された人たちは激しい拷問を受け(5名が獄死)、次々と偽の自白を強要されていったのです。
中央公論記者木村亨氏の場合は、共産主義者と目される大阪商科大学教授名和統一が上京したときに、料亭や喫茶店で他の人たちと一緒に面接・会談したことが、コミンテルン及び日本共産党の目的遂行のためにする行為をしたことになるとして、有罪判決を受けました。ある特定の犯罪の具体的な謀議ではなく、一般的な会合にすぎないものでも犯罪とされてしまったのです。
これが治安維持法です(1925年)。これによって、日本共産党をはじめ、ごく普通の文化団体・研究会や宗教団体までが弾圧の対象となり、数十万に及ぶ人々が逮捕され、多くの人の生命が奪われました。この法律は、「国体の変革」と「私有財産制度を否認」することを目的とする結社の組織・加入・協議・扇動・財政援助を罰するものでした。
目的遂行罪の創設
1928年に「結社の目的遂行のためにする行為」一切を禁止する「目的遂行罪」が加わり、自由主義的な研究・言論や、宗教団体の教義・信条さえも「目的遂行」につながるとして厳しく処罰されたのです。
協議罪・扇動罪だけでは足りず、なぜこれらに加えて「目的遂行罪」を作らなければならなかったのでしょうか。治安維持法は、国体変革などの思想を処罰することを目的とする法律でした。ですから、犯罪とされる行為も、思想そのものを処罰できるものに広げる必要があったのです。協議をするためには二人以上の人が必要ですが、目的遂行行為は、自宅に共産主義関係の本を置いておくだけでも成立させることができたのです。
治安維持法と同じスパイ密告の世界に
また治安維持法下では、自首をすると処罰が軽減または免除されたため、スパイ行為が盛んに行なわれました。スパイとなった者が密告をし、目当てとする人たちを逮捕した後、スパイ自身は自首をして処罰を免れる、という仕組みです。
共謀罪を作ろうという考え方は、この治安維持法の考え方と基本的に同じ構造をもっています。共謀罪は、組織犯罪対策のために設けられるものだといわれています。犯罪組織を取締るためには、ある犯罪を行なうという同じ意思をもった人々の集団を検挙しなければなりません。同じ意思をもった人々であるかどうかを調べるためには、スパイ活動が有効です。共謀罪でも、治安維持法と同じく、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、または免除するとの規定が設けられています。集団を弾圧するためにスパイを送り込み、治安維持法と同様に共謀をデッチあげることも、いくらでもできます。共謀罪は、組織弾圧法として機能するのです。
共謀罪は、この規定を利用しようとする権力者側が、自分たちの便利なように使おうと思えばいかようにも使える非常に危険な法律なのです。
いまの捜査では役に立たない
刑事訴訟法は、すでに行為が行われ、結果が発生した犯罪の捜査と犯人の検挙を目的とする捜査方法に限って認めています。憲法で保障された人権を侵害することを必要最小限にするために、捜査機関の権限をしばっているのです。
ところが、犯罪の実行がある前の「意思の連絡」自体を把握し記録するためには、「意思の連絡」をしあう場所や通信手段をおさえなければなりません。これまでの捜査方法では対応できません。
そこで登場するのが、盗聴と内部通告者です。
盗聴法のモンスター化
1999年に犯罪捜査のための通信傍受に関する法律が成立しました。通信の秘密を定めた憲法のもとで初めて警察の盗聴を合法化する法律です。犯罪と無関係な会話も盗聴できる仕組みがつくられ、市民のプライバシーを危うくするものとして、国民の批判が大きく高まりました。その成果として、対象犯罪を薬物・銃器・組織的殺人にしぼる、対象犯罪が発生した後であることや対象犯罪に関連する事項を内容とすること、令状の有効期間を10日間とすることなどの歯止めがかかっています。
ところが「共謀罪」の捜査は、これから犯罪がおこるかもしれないことを追跡するものであり、そもそも特定の事件を想定すること自体ができません。この盗聴法でも役立たないのです。
使える盗聴法とは何でしょうか。それは、令状は特定の事件を単位に発布するという原則をとっぱらって、警察が怪しいとにらんだ特定の人物の使用する通信手段を、数ヶ月の期間、24時間、リアルタイムで盗聴し、記録することです。米国では、すでに反テロ法のもとで、人物さえ特定すればその人物が用いるあらゆる電話の盗聴が可能となっています。
もうひとつは、口頭会話盗聴の合法化です。これは開放された場での会話を密かに傍受し記録することを合法化するだけでなく、住居・事務所等に隠密に侵入して盗聴器を仕掛け、室内での会話を傍受することを合法化することを含めてのものです。わが国で通信盗聴法案をめぐって攻防がなされていた時期に、ドイツでは室内会話盗聴を合法化するための基本法改正案が国会にかけられ、激論の末に成立しました。わが国でも盗聴法を推進した人たちは、口頭会話盗聴の合法化も憲法上許されるとの主張をしています。
卑劣なスパイ横行
共謀罪法案では、実行の着手前に警察に届け出た場合は、刑を減免することになっています。犯罪を未然に防止するということが立法理由と説明されています。しかし、このしかけはでっち上げに悪用されるおそれがあります。権力機関が、市民団体のなかにスパイを送り込み、犯罪にふれることをたきつけ、その相談の様子をテープにとって、内部通告者のように警察に届け出ることもあり得ます。治安維持法の時代、思想を取締る特高警察はスパイの養成を治安対策の柱にしていました。このようにして捕えられた対象者は、苛烈な方法で、徹底して自白を強要されました。
いずれにしても、警察の権限は大幅に拡大・強化されるでしょう。
人間の自由は限られた場合にしか制限できない
近代憲法のもとでは、人は生まれながらに基本的人権を享有します。国家権力がある人の自由を制限できるのは、ある人が自由にふるまうことが、他の人の自由と矛盾・抵触するため、それらを調整する必要があるときに限られます。これを刑罰についていうと、国家が刑罰権を発動しうるのは、その人が社会に対して害悪をもたらす行為をした場合に限られる、ということです。
これは2つの内容をもっています。1つは、処罰の対象はあくまで「行為」に限られることです。単にある考えや思いをもっているという、「行為」としてあらわれていない段階では、国家が人を処罰することは許されていません。もう1つは、その「行為」が社会に対して「害悪をもたらす」ことが必要だということです。そうでない限り、人はどのような「行為」をしようとも自由であり、そのことに国家刑罰権が干渉すべきいわれはないのです。
刑罰にしばりをかける人権の力
封建時代の刑法は、特定の思想・信条を有していることを直接の処罰の対象としました。ヨーロッパ中世における異端審問などがそれです。日本では、絶対主義的天皇制下において、治安維持法など、思想それ自体を処罰する法律が猛威をふるうこととなりました。
近代憲法は、こうした歴史を重く受け止めて、基本的人権として思想・信条の自由を確立し、人はその思想・信条ゆえに差別されてはならず、国家はその自由を侵してはならない、としました。この憲法原則を受けて、刑法思想においては、いかなる思想・信条であろうと、それをもっていること自体を処罰してはならないとの考え方が、導かれることとなりました。
さらに、外部にあらわれた「行為」ならばどのようなものでも処罰できるとすれば、国民の自由は著しく制約され、基本的人権の保障という近代憲法の基本原則と真っ向から反することとなってしまいます。そこから、社会に害悪をもたらす行為だけを犯罪として扱うべきだ、という考え方が導かれることとなりました。「社会に害悪をもたらす」というのは、他人の生命、身体、財産などに被害をもたらし、もしくはその危険を発生させることです。
刑法の大原則では
日本の刑法では、何らかの被害が発生したときに限りそれをもたらした行為を処罰するのが原則です。未遂罪、すなわち被害発生の危険は生じたが、被害発生には至らなかった場合には、刑法にとくに規定がある場合に限り処罰されます。危険が生ずるとは、差し迫った危険の発生と解釈されています。判例では、例えば、お金を盗むために他人の家に入っただけでは、まだ窃盗の未遂罪は成立しません。家に入り、財布を探すためにタンスに近づいても、まだ未遂罪ではありません。タンスの引き出しをあけるなどの物色行為があってはじめて未遂罪が成立するのです。人を殺すために、毒入りウィスキーを小包で発送しても、まだ殺人の未遂罪ではありません。その小包が被害者のところに届いたときに、はじめて未遂罪が成立するのです。
共犯の場合、「共謀共同正犯」といって、犯罪の実行行為を分担しない者でも、「共謀」に加わっただけで、実行行為によって発生した結果につき、処罰されます。たとえば、殺人の謀議に加わった暴力団の親分は、自分ではピストルを発射しなくても、子分がその謀議を実行するためピストルを発射し、人が死亡すればその結果について、殺人罪として処罰されます。しかしこの場合も、実際に被害が発生するか、もしくはその切迫した危険が発生しない限り、処罰されることはありません。
内心を狙う共謀罪
共謀罪は、「共謀」が成立しただけで処罰をするというものですから、被害の発生も必要がなければ、その差し迫った危険の発生すら必要ではありません。それは単に心の中で思ったこと、考えたことを処罰することに近づきます。それゆえ、いかなる思想・信条であろうと、それをもっていること自体を処罰してはならない、という原理を骨抜きにする内容をもっています。さらに、被害の発生、もしくはその差し迫った危険を発生させることすら必要とせず、人を処罰をすることは、社会に害悪をもたらす行為だけを処罰するべきだ、という原理を形骸化することとなります。
これらの刑法の基本原則がたたかい取られるまで、人類がいかに多くの無辜の人々の血を流したかを思えば、さしたる立法事実もないまま提案された今回の法案には、重大な疑義があります。
相互監視社会
最近、国民・住民を監視・管理する法令が次々と制定・準備されています。盗聴法、有事法制(国民保護法制)、住基ネット、生活安全条例、監視カメラ、そして共謀罪、これらが成立した社会はどのような社会となってしまうのでしょうか。
盗聴法は、電話での会話を警察が傍受することが出来る法律。
有事法制は、日本がアメリカの戦争に参加するための法律で、国民に協力させるための法律。国民保護法制とは、地方自治体が住民を保護すると称して、避難や立入禁止の場所を設け、統制するための法律。
住基ネットは、国民一人一人に10桁の番号をつけ、各種行政に利用できるシステムで国民を一元的に管理することが出来るシステム。
生活安全条例(安心・安全街づくり条例)は、防犯等について行政の責務、事業者の責務、住民の責務を定め、地方自治体、警察、住民が一体となった防犯監視体制を作るための条例。例えば、マンションを建築する業者には、防犯設備について所轄の警察署と協議することを義務づけるなどしています。
防犯カメラと言う名の監視カメラが街中に設置されており、住民は知らぬ間に撮影され、場合によっては警察にデータが提供されています。今、私たちの社会は、いろいろな名目で隅々まで監視される社会になりつつあります。防犯カメラが犯罪の検挙に役立った、防犯カメラがあれば犯罪を未然に防止できるという議論がありますが、それならば、日本国中ありとあらゆる場所に防犯カメラを設置しなければ犯罪は防止できないことになってしまいます。それは、事実として不可能ですし、また、国民全体を24時間・365日監視する社会になってしまいます。
生活安全条例は、住民に地方自治体の施策に協力することを義務付けており、住民相互が互いに監視するシステムを作りだしています。そのような現代社会において、共謀罪が成立した社会はどのような社会になってしまうのでしょうか。
共謀罪が成立したら
共謀罪の適用犯罪は、557にも及びます。共謀が犯罪になるとき、住民監視がますます広がるとき、私たちの生活は自由な社会ではなくなります。
「Q1 共謀罪って何?」で取り上げた話、その1、その2は、想定される具体例です。しかしながら、適用犯罪が557にも及ぶとき、私たちの生活の隅々まで共謀罪の網が被されることになります。人は時として「あいつさえ居なくなれば楽になるのに」と思うことがある。例えば、家庭内暴力が繰り返されるとき、会社や学校で陰湿なイジメに遭うとき、他の人と「あいつをやっつけちゃおう」等と相談しただけで殺人共謀罪が成立することになるのです。窃盗、詐欺、恐喝、強盗などの財産犯についても二人以上で相談(共謀)したら共謀罪が成立することになります。
犯罪を取締、検挙するのは警察です。防犯カメラや住民監視が徹底した社会では、そうした人々の会合や会話が警察の捜査の対象となり、盗聴やスパイなどの闇の捜査へと拡大していく可能性を持っています。警察の権限が拡大していくとき、まさに、警察が国民全体を監視する警察国家が生み出されることになります。
有事法制と「国民保護法制」が法定され国民が戦争体制に組み込まれ、更に共謀罪が成立した社会は、他人を信用できない人間不信の陰湿な相互監視社会・警察国家になる可能性があるのです。
以 上
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