<<目次へ 団通信1370号(2月1日)
鶴見 祐策 |
税制大綱の「納税者の権利」の問題点(その二) |
黒澤 いつき |
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小林 善亮 |
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坂井 興一 |
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守川 幸男 |
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沢井 功雄 |
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笹山 尚人 |
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比例定数削減阻止対策本部 |
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治安警察問題委員会 |
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大量解雇阻止対策本部 |
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杉本 朗 | 二月一九日大阪拡大常任幹事会にご参加下さい |
東京支部 鶴 見 祐 策
一 その他の問題点
団通信一月一日号で政府の「平成二三年度税制改正大綱」(以下「改正大綱」という)に示された「納税者権利憲章」のいくつかの問題点について指摘したのであるが、「その他の問題点」として、 (1)修正申告の慫慂の公然化
(2)調査と連動する更正請求の期間延長
(3)理由付記と白色申告者の記帳義務
(4)物件の提出と預かり規定の新設
(5)罰則の新設と強化
(6)徴収手続における権利保障の欠如
など項目の列挙にとどめていた。しかし納税者の権利を前進させる闘いの一環として裁判闘争に関ってきた団員として、いずれも看過しがたい重要な問題を含んでいるので、これらについても補足的に言及しておきたいと思う。
なお改正大綱には国民の個人情報に関る納税者番号制の導入などが提示されており、このほかにも論議すべき問題点があることは勿論である。
二 個別の問題点について
(1)調査終了告知と修正申告の慫慂の公然化
調査が終了したときに結果(非違内容、金額、理由)を文書で納税者に通知するのは当然である。これまで音沙汰なしで放置されてきたのが非常識である。改正大綱によると更正の理由がないときも「その時点で更正すべきと認められない」という文書を出すという。「その時点で」と断るところにミソがある。更正ができる期間は「再調査」の蒸し返しができる余地を残している。「一事不再理」を明記していない。それがない限りこの告知は無意味に等しい。
さらに問題は、修正申告の「勧告」を法的に位置づけた点である。さんざん嫌がらせ的な「調査」で辟易の納税者に対して申告税額の増差を強要して「手打ち」に持ち込む手法がこれまでも広く行われてきた。いうことをきかないともっとひどい目にあうぞとの脅しもを伴うから根負けした納税者は修正に応じざるを得なくなる。杜撰な調査と表裏の関係にある。これが悪しき慣行としての「修正申告の慫慂」である。これを公認して、単なる行政指導では使い勝手が悪いから法的根拠を与えたのが今回の改正大綱ということができよう。
調査の結果として申告の誤りが明らかになり、納税者側も納得が得られれば、その意思で修正申告を行うのが本来の姿であろう。正確な結果の告知で足り、勧告は不要である。むしろ手抜き調査を助長させかねない。
(2)調査と連動する更正請求の期間延長
過大の申告や更正を受けた納税者が、更正の請求を行うことができる期限は、法定申告期限から一年と定められている。課税庁が行う更正の期限に比して短いのは不公平なので是正すべきだとの予てからの意見は当然であった。それを今度は五年にするという。しかし個人所得税の通常の更正期間は三年である。更正と同じにすれば足りる話である。それを増額更正も五年にするという。「一事不再理」が働かない限り、納税者に対する再調査を可能とする期間延長の根拠とされるのが必然であろう。
(3)理由付記と白色申告者の記帳義務
更正など不利益処分に理由を付記するのは当然である。ところが改正大綱では「原則として」との留保をつけている。記帳義務と結びつけているからである。所得三〇〇万円超の白色申告者について平成二四年一月から理由付記を実施するとしているが、三〇〇万円以下の白色申告者は平成二五年一月以降に実施するとしており、その間に全ての納税者に記帳義務を課することを前提としていることは明らかである。そして記帳・帳簿等の保存が十分でない者に対しては、それに応じて理由を記載するとしており、記帳が不十分と認めれば、理由も不十分でよいと解釈できる余地を残している。理由付記の抜け道が用意されている点も看過しがたい。
そもそも処分に理由がないことはあり得ない。仮に推計によらざるを得ないとしても、その推計の根拠とした事実関係を明らかにすべきが当然であろう。
(4)物件の提出と預かり規定の新設
記帳義務の新設は、調査に際して全ての納税者に帳簿書類の提示に応ずることを当然とする仕組みと連動している。これも重大な問題である。それに加えて現行法による税務調査の検査では対象となる帳簿書類や証憑等の提示を前提としていたが、改正大綱では現行の「質問」「検査」に加え、帳簿書類その他の物件の「提示」「提出」を求めることができるとしている。そして提出された物件の預かり、返還等に関する規定を設けるとしている。これまで税務調査の現場ではコピーをとったり、相手方にコピーを要求することが行われてきたらしいが、この規定によって検査すべき資料を課税側の手元に移すことに何らの躊躇なく実行されることになり、任意調査の実質的な性格を失わせるものとなりかねない。
(5)罰則の新設と強化
すでに租税犯の罰則は約二倍に強化された。それに加えて改正大綱は、国税では無申告者に対して五年以下の懲役若しくは五〇〇万円以下の罰金(情状により脱税額まで)又はその併科、消費税の不正還付請求の未遂処罰犯を創設し、地方税についても国税と同様の罰則強化を定めている。これらは課税当局の要求を容れたものと推測に難くないが、納税者の権利保障とのバランスが意図されているとすれば、その誤りは重大である。我が国の税制と税務行政(さらに言えば、その使途)の適正かつ公平に対する国民の信頼の回復が先決であり、そのための納税者の権利保障であることが再確認される必要がある。それが完全に没却されていると言わざるを得ない。
(6)徴収手続における権利保障の欠如
改正大綱は課税手続に重点がおかれ、徴収手続には全く触れるところがない。しかし今日の情勢のもとで徴収面での人権侵害が各地で頻発している。本来ならば、納税者の権利憲章のなかに徴収面での適正手続の保障が確立されるべきであろう。その脱落は残念というほかない。今後の課題であろう。
三 むすび
近日中に法案として閣議決定される予定と伝えられている。条文が発表された段階でもまた論議が必要となろう。予算を伴う一括法案として提案されるとも言われている。パブリックコメントもない。事態は急を要している。すでにTCフォーラム(納税者権利憲章をつくる会)や全商連が集会を予定している。
団としても、これまでの経験を踏まえて改正大綱のもつ問題点を明らかにしながら、これの是正のための運動に寄与することが、いま求められていると思う。
(二〇一一年一月二二日)
東京支部 黒 澤 い つ き
一 一年延期でなく完全復活を
昨年一一月二六日、給費制の廃止(貸与制の施行)が一年延期になりました。一〇月総会で勝利のご報告が出来なかった悔しさ、議員会館前で「尖閣諸島系」の方々と場所取り争いをしながら連日必死に拡声器で訴え続けた日々、失言やら問責やらでどんどん議題の外に追いやられる落胆等々、心臓がいくつあっても足りないような道のりをかいくぐった「快挙」も、ずいぶんと過去の話です。
いうまでもなくこの快挙は、所詮は部分的な勝利です。完全勝利、すなわち給費制の完全復活を、ようやく始まったこの通常国会の中で実現させるために、再び全国民的な運動を展開しなければなりません。
二 ビギナーズ・ネットの行動計画
団の諸先輩方からの暖かいご支援のおかげで、給費制維持を目指すビギナーズ・ネットは若さと気合い(だけ?)で全国を走り抜け、多かれ少なかれ世間と国会議員の心を捉えることができました。運動の中心的役割を果たしてくれたメンバーの多くが新第六四期司法修習生となった今、残りのメンバーがどう運動を支え、拡大させていくべきかが喫緊の課題です。そこで今月二二日から一泊二日、熱海にてビギナーズの合宿が開かれ、今後の運動方針と具体的計画についてとことん議論が交わされました。
昨年の運動を通じて得られた共通理解は、「お金持ちでなければ法律家になれない」という分かりやすい反面本質からやや外れるこのスローガンには限界があること、さらなる世論拡大のためには給費制(その前提としての統一修習)の意義への理解が不可欠であること、でした。そこで、統一修習の意義、修習生が一年間どのような修習に取り組んでいるのか、を詳しく紹介するツールを作成し、広く頒布することになりました。具体的には、リーフレットと「当事者の声ブック第二弾」です。リーフレットはA4を四つ折りにした、イラスト入りのパっと見かわいいものを計画しています。修習生の具体的な研修内容や修習専念義務、統一修習の意義を一般市民の方に簡単に理解してもらえるようなものを目指しています。二月中に完成予定ですので、完成したあかつきには、是非多くの団員に買い取って世間へ頒布していただけるよう、今からお願い申し上げます。また、「当事者の声ブック第二弾」は、司法修習生と法曹三者が修習を通して感じたこと・学んだことを自由に綴ったものをまとめたもので、法曹養成において統一修習が果たす役割の大きさを知ってもらおうという趣旨のものです。近日中にも、先生方へ「書いてください」とお願いが行くと思いますので、その節は宜しくお願いします。
また、街頭宣伝グッズ(懸案の署名用紙・しゅうしゅうくんTシャツ・缶バッヂ等々)も作成することになりました。あの青いTシャツの増販を心待ちにしていた方々には、大変長らくお待たせしました。どうぞ何枚でもご着用の上、街に出てください。
三 温かいご支援♪
通常国会の会期中が勝負ですので、私たちに残された時間はあまりにも短く、昨年のたたかいよりも厳しいものになると思われます。しかしそもそも一年延長ですら奇跡だったのですから、根性で再び奇跡が起こせるのでは、と楽観的な心持ちです(=楽観してないとやってらんない、という気持ち)。昨年にも増して、全力で取り組みますので、どうぞ温かいご支援を宜しくお願いいたします。その「温かいご支援」の具体的な在り方として、おそれながら三つほど提案させて頂きます。一つは、先生方の事務所に入られた六三期の新人さんに、入団とともに入ビギナーズをやんわりと強く勧めることです。慢性的な人手不足に愛の手を。二つ目は、上述の通り、四つ折りリーフレットの買い上げ&頒布です。完成次第、また団通信で宣伝させていただきます。三つ目は、新しく開設されたカンパ口座(後述)の利用による経済的支援です。全国各地のメンバーが連日永田町に集結して力の限り訴えられたのも、先輩団員方のご支援あってのことでした。鶴首してお待ち申し上げます。それでは失礼いたします。
ゆうちょ銀行 〇二二一〇―七―一一七六八四 ビギナーズ・ネット
店名(店番) 二二九(ニニキュウ)
口座番号 〇一一七六八四
*中国問題学習会特集*
事務局次長 小 林 善 亮
昨年来、尖閣諸島をめぐる問題、北朝鮮による韓国砲撃等、東アジアの平和や日本の安全保障のあり方についての議論がクローズアップされています。これらの問題を考えるにあたり、中国をどう見るかという視点が欠かせません。そこで改憲阻止対策本部で、「中国問題」について連続学習会を企画されました。記念すべき第1回目は、香港・北京特派員、中国総局長などを歴任された、東京新聞論説委員の清水美和さんによる「大国中国・その強さと弱さ」と題する講演でした。
講演の要旨を紹介します。
胡錦濤政権はもともとは対外強調的な外交路線を打ち出してきた。そして、周辺諸国との関係を改善したことが中国の経済成長を可能にしてきた。それが、ここ二年ほど対外強硬路線に転換し、大国や周辺諸国との摩擦を招いている(南沙諸島問題、尖閣諸島問題など)。なぜか。背景に中国人民解放軍の存在がある、中国軍は「国軍」ではなく「共産党の軍隊」との位置づけであり、政府が容易に干渉できない仕組みとなっている。中国共産党内部の派閥争いもあり、胡錦涛が対外強硬路線の軍の意向を無視できなくなっている。ただ、もともと日本を重視していた胡錦涛の対日外交が海洋権益の主張強化を求める国内の声にのみこまれていったのは、胡錦涛の協調路線に応えてこなかった日本の側にも多くの責任がある。現在、中国の海洋権益の主張に慎重さが見られるようになった。さらに中国の国際協調を実現するには東アジア地域のパワーバランスも必要である。ただ、最も懸念されるのは日中間での対話の窓口が無いことであり、対話の枠組みをつくることが重要である。
以上は講演のエッセンスだけですが、刺激的な内容であったことが伝わったかと思います。当日は、清水さんのご都合もあり、質疑応答の時間が足りませんでした。「パワーバランス」、ひいては「抑止力」についての考え方など、もっと意見交換をしたい点もあり残念でした。
清水さんの講演は現在の中国の全体的な状況を掴む上で参考になる視点を提示してくれました。まだまだ「中国問題」学習会は続きますので、今回参加できなかった方も次回は是非ご参加ください。
東京支部 坂 井 興 一
街頭で
小生のテリトリーは城南大田区。毎月九条の会の駅頭宣伝があり、正月は一・一〇のJR蒲田西口。今年の成人の日はあまりの寒さに晴れ着姿はチラホラ。いつも通り車上に上がるのではコートを脱ぐしかないが、それではたちまち風邪ひきそうで下から失礼したが、そうとなると、埋没宣伝では頑張って参加の方々の士気に係わる。勢い身振りを交え、となると是非にでも足を止めて貰おうと、訴えにも工夫がいる。アメリカ・安保・沖縄、戦後六五年のいつもの話の流れでは如何にもリアリテイに欠け、それはムリというもの。ヤッパリ誰もが気にしてる北朝鮮に中国、そしてロシアを加えて数分刻み・三セット位いの話で尚、ソーダ!と思って貰いたいとなってしまう。寒風の駅頭は懇切に話せる場ではなく、さりとて通り一遍のアジでもなく、となると結構悩ましいものです。一・一二には控訴審から加わった東京大空襲訴訟の裁判があり、霞ヶ関の裁判所前で、それから被害者の集中する浅草の台東区民会館での報告決起集会に参加して、「何で今頃?下手人はアメリカなのに?補償額は?一体どうやって…」と云った様々な質問に、易しくズバリ言うのはなかなか難しいのでした。
清水主幹のお話し
ところで「大国中国・その強さと弱さ」と題する講演は別掲の通りで、著名ジャーナリストの多彩・流麗な論述とはかくや!と感嘆する説得力が感じられた。党の軍隊でしかない解放軍のコントロールの難しさは、戦前の日本や中後進国陸軍を彷彿させるし、厳しいネット規制のリアクションは、実は陸軍の尻を叩いていた戦前マスコミ同様の「弱腰非難」の圧力と怖さを連想させるものでした。清水氏自身は、現下では抑止力論の立場に立つしかないとのことであったが、丁度読んでいた富坂某氏の「中国官僚覆面座談会」の放談によれば、すっかり力の論理下にある彼らから見れば、共同体仲良し志向の日本人はお人好しでしかないらしい。だとすれば、起きれば破滅の核抑止の場合とは別の意味で、増長しカサにかかる相手に対しては、道義・大義に加えて、弁護士業務かねて習いの法律要件論議同様、ナメたらいかん!の具体的法律効果の伴う抗弁が必要ではないか、と感じられたのであった。
中国との共存
折も折、オバマとの会談での胡錦涛主席の人権問題弁明は、内政不干渉と途上国論であったが、一三億人に食べさせる責任を幾ら強調してみても、そこから自由と人権の過剰な規制の正当化は帰納されない。所詮それは、一党支配延命のための無理筋論議であろうし、そんなことしてたらチュニジアのことは他人事でないように感じられる。それ故、挙国一致結束を標榜し、内憂転じて解放軍の主要使命である台湾武力解放が発動されたら、そしてその時、米と日、そしてわれらは…との危惧は消えないのであった。平和問題に熱心な発信を続けられる毛利団員の席上配布の尖閣問題論考の提言によれば、力ずくの国家の論理ではなく、「ねばり強い交渉、共同管理・開発、相互非難ではなく自国政府に対する解決姿勢の追求…」をとのことである。小生もその通りとは思うが、やはり理は理、非は非とハッキリ言うべきで、先人筋は今まで、アメリカを過剰に意識するの余り、われらの本務である自由・人権・平和の分野に於いても、アメリカの敵に甘過ぎたのではなかったか。
新たな富国強兵論
そんな折りしもの改造菅内閣は、南方シフトの新防衛大綱と、全業界強いも弱いも取り混ぜてのオールノーハンデイ対抗戦を是とする如くのTPP強行突破策に拠ろうとしている。新自由主義ならぬ新富国強兵論なのであろうが、始めにありきは上に甘い法人減税と下に辛い消費税増税で、何やら官有財産払い下げと地租改定セットの、明治新政府の似たような路線を彷彿させる。然し片や青年国家の坂の上かけのぼり時代、こちらは言わば熟年国家の強壮剤依存路線。アレコレ成人病の小生としては、そんな薬漬け手法ではなく、地道なストレッチの継続・積み重ねが正しいのに、と思うのである。そして今、あらためて、自衛隊歴を持つ浅田次郎氏が、旧ソ連による八・一五後の終わらざる夏の蛮行被害を訥々と語る話題の自著に関連して、「どんなに良き戦争でも、悪しき平和に劣る。」、、とシミジミ言っていたことの意味を感じている。降伏後のソ連の攻撃は明白な国際法違反どころか、明治・日露戦の仕返しを超えた卑怯・卑劣な蛮行であり、それを長い間気にすることもなかったわが無知不明の幾何かは、東側に甘かったサヨクにも責任がありますよ、と言いたくなるのである。
わが立ち位置
去りながらここで負けじと力んでしまえば、結局は両岸の強硬派を利し、協調派を窮地に追い込むだけのことで如何にも賢明でない。それ故、オウンゴール的弁明代行ではなく、筋の通ったことはシラけてもいいからズゲズゲ、チャンと言った上での協調・共同の立場に立とうか、と云うところである。これからこの国は、社会保障費だけでも大変だというのに、待ったなしの環境悪化対策、何時でも何処でもの大地震・津波の大規模災害対策、一斉に更新期を迎えてしまったインフラ強化・再生費関係と云った途方もない手立てをどうする積もりか。それが私の優先関心事であり、それを思えば、何を言ったって言うだけならタダだ。わが日本は、国家間の力ずくの衝突や軍事と云ったドアホな烏滸の沙汰にカネ遣ってれる場合か!と言いたいのである。
千葉支部 守 川 幸 男
一 はじめに
一月一四日、ついでもあって頭書の学習会に参加した。問題提起は東京新聞論説主幹の清水美和氏で、若干の質疑応答もあった。中国の現状やこれをどう見るかについて、これまで団通信等で論じられることは多くなかった。今回投稿を求められたので、学習会の感想と、以前から気になっていることをまとめてみた。これをきっかけにこの問題に詳しい団員の投稿が続くと、勉強になるのでうれしい。
二 中国の現状について学習会で知ったこと、認識し直したこと
胡錦濤政権は二〇〇二年の発足以来協調的な外交姿勢を取ってきたが、この二年ほど、領土問題などでの中国の強硬姿勢が目立つ。その背景に、国家財政に支えられながら、いまだに中国共産党の軍隊である中国人民解放軍の存在が大きい。軍歴のない胡錦濤国家主席は、党中央軍事委員会主席兼中華人民共和国中央軍事委員会主席であるが、軍に対する統制力は弱く、文民統制に問題があるようだ。
中国が新ステルス機の初飛行をしたことについて、胡国家主席が知らなかったと報道されたことは、それが事実なら、その典型であり、中国の現状の楽観視に対する反省材料だ。
また、せっかく中国が善隣友好政策を取ろうとしているのに、日本が麻生政権の対中国政策や菅政権の対応でこれをぶち壊し、胡主席を窮地に立たせてきた。
中国のメディアやインターネットを中心にした世論も、軍隊の動きを支持する傾向が強い(もっとも、党の誘導や管理された世論という側面もあるようだ)。
三 中国の動きをどう考えるか
― アメリカによる抑止力をどう見るかにも関連して
中国の軍拡は懸念材料ではあるが、中国は経済重視、実利主義の国であり、アメリカや日本との貿易もあって決して戦争を望んでいるわけではない。また、アメリカの対外政策も、日本と違って軍事一辺倒ではない。私はそう考えてきた。
しかし、中国の文民統制の現状を知らされると、そう単純に甘くも考えられず、少し懸念が増える。偶発的に、局地的な軍事衝突が全くないとも言えないようである。
もっとも、だから日米軍事同盟強化で抑止力に頼る、憲法九条改悪、では短絡的だ。
問題は、日本の外交についてはそれでよいが、アメリカがにらみをきかせることは必要だ、という考え方についてはどうであろうか。もちろん、国連の出番だ、という反論があるが、国連が十分に機能を果たせるかについて問題もあり、もう少しキメの細かい分析が求められる。清水氏は、単純な抑止力論の立場ではないと思われるが、抑止力に裏打ちされた外交が必要だとも言っている。十分に議論ができなかったのは残念である。
四 中国国内の問題
この学習会の主催は改憲阻止対策本部であり、その問題意識に合わせて、清水氏の問題提起は主として対外問題が中心であったが、国内問題については質疑の中でやりとりがあった。
軍隊の動きと並んで、中国の民主主義の現状も問題である。法輪功に対する激しい拷問を告発する写真つきのちらしや新聞が街頭で配布されている。実態はどうなのであろうか。
発達した資本主義から社会主義へ、というマルクスの予測ははずれたが、私はかねてから、中国やソ連は、毛沢東やレーニンという卓越した指導者による革命の成功によって、いわば、封建時代から一気に社会主義をめざす国に踏み出したことが無理を生じさせているのではないか、と考えてきた。文化大革命やスターリンの弾圧政治、対外侵略などを見ると、国民の封建的な意識はそう簡単に改まらないし、制度も短期間では変わらない。とは言え、では歴史の発展段階を飛び越したからもともとダメだったのか、いやそういう体制の問題もさることながら、民主主義を徹底させることで克服は可能だったと言えるのか、については、なかなかむずかしい問題である。
私は、歴史は五〇年、一〇〇年単位で動くから、中国やソ連・ロシアの動きが時々日本の民主化に妨害の役割を果たしていることに怒りつつも、少し気長に考えるしかないとも考えてきたが、これらの論点については、論点整理ないし問題提起以上のことはできない。
少しほかの団員の意見もお聞かせいただけるとうれしい。
神奈川支部 沢 井 功 雄
二〇一〇年五月一一日より、内閣府により、パーソナルサポートサービス検討委員会が発足した。
同委員会は、貧困問題における生活困窮者は、氷山の一角であり、より広い対象者に適用可能な普遍性のある対応策が必要であるとの趣旨から、利用者それぞれのニーズや状態に応じた「個別的」、利用者それぞれのステージに応じた「継続的」、縦割り支援体制の克服のため「制度横断的」なセーフティネットワーク構築を目的として、設立されている。
パーソナルサポートサービスは、イギリスの「ニューディール政策(一九九八年〜)」の一環である、ジョブセンター・プラス(求職者手当、所得補助、就労不能手当等の給付サービスや職業・教育訓練等の雇用サービスを総合的に提供する機関)を中心とした、離職期間に応じた就労支援展開をモデルとしている。
具体的には、生活・居住形態や就労の有無などにかかわらず、「寄添い型・伴走型支援」として、個別的かつ継続的に、パーソナルサポーターが、専門家の立場から相談・カウンセリングを行い、必要なサービスに〈つなぎ〉、また〈もどす〉役割を担う。
要は、孤立した貧困層の生活再建をマンツーマンで伴走支援(この人には、このような問題点があるから、この専門家をつけて支援しようということ)するプロジェクトである。
第一次モデル事業として、釧路、京都、福岡、沖縄、横浜が選定されており、横浜市では、二〇一〇年一二月二四日から、二〇一二年の三月末日まで、横浜市の委託事業として、一五歳から、三九歳までの方を対象として、週六日間、一〇時から一七時まで、常設の相談場所を設けて、パーソナルサポート(相談及びコーディネート)を行っている。
横浜での同事業は、若者支援、就職・就労支援、起業支援、高齢者支援、生活困窮者支援、女性支援、母子支援等、外国人支等各方面のNPO、市民団体が結集しており、第二次モデル事業一一か所(大阪、静岡、岐阜等)をあわせても、パーソナルサポートサービスの理想型と言われている。
パーソナルサポートサービスの研修会議に赴いたところ、パーソナルサポーターは、すでに事件、活動等を通じて、既知のNPO、市民団体の方が多かった。土足でずかずか入り込んでいくような形になったが、非常に仕事のしやすいメンバーばかりであり、本原稿投稿時(二〇一〇年一月一九日)において、毎週一回は、反貧困ネットワーク神奈川(筆者は、事務局長をしている)の会員、自由法曹団神奈川支部の会員を中心とした弁護士の法律相談枠を入れている。
現在のところ、相談内容は、労働相談、就職相談、生活相談が多く、メンタルの問題を抱えている相談者も多い。パーソナルサポーターは、各方面のスペシャリストであるが、他分野の問題は、その専門家につなぐだけではなく、少しでも、他分野の問題についての理解を深めようとの意思のもと、相互交流を深めており、非常に意欲旺盛である。
二〇〇八年後半以降から、貧困問題は、注目を浴びている。二〇〇九年は、とにかく、緊急性が高い事案が多く、生活保護を受給させる、住居の確保をすることに重点が置かれていた。二〇一〇年に入ってからは、二〇〇八年後半ほどは、二〇〇八年後半に起こった大量解雇のような事態は無くなってきており、一旦ドロップアウトした層が、求職しても、短期の雇用しかなく、失職してしまい、スパイラルにはまったままの状態が続いている。ますます貧困の格差は進んでしまい、そのようなスパイラルにはまった層は、生活状況が変わらず、生活環境を変えられないまま、社会からの疎外感を感じ、メンタルにも問題を抱えてしまうことが多い。このような層には、継続的、総合的なケアが必要であり、パーソナルサポートサービスは、貧困問題解消のための現時点での到達点の一つである。今年は、この運動に熱心に取り組んでいきたいと考えている。
東京支部 笹 山 尚 人
あけましておめでとうございます。今年も、悪の権化と化してきた民主党政権と支配勢力に対決して、ともに奮闘しましょう。
さて、その大問題の一つである比例定数削減問題で、一法律事務所にすぎない東京法律事務所が、比例定数削減反対のタブロイドを作成しました。
全国の団員のみなさまにも、ご活用頂きたいと思い、宣伝の文章を書きます。
一 坂本元団長からの提起。
事務所の取り組みは、坂本修元団長の問題提起から始まりました。
「民主党が総選挙のマニフェストに書いている。総理になった鳩山首相(当時)も、やると言っている。これは大変な問題だ!」
うーん、頭では理解できるんだけど忙しいし、今法案になっているわけでもないし…、とか思っていると、坂本さんはパンフレットを自費出版したりして、あちこちに火をつけている。事務所でも議論していると、そりゃそうだよな、ということになる。それにしても坂本さんは、いつも時代を見抜く目が鋭いなぁ。それにしても、そろそろこういうパターンを脱却したいと思うけどなぁ。
二 小部幹事長がチーム作りを求める。
「じゃあどうする?」となったとき、小部幹事長が言った。「事務所でこの問題を検討するチームを作ろう!」わが事務所では、小部幹事長は小部リーダーと言われているが、このあたりがリーダーのリーダーたる所以だ。
ただこの話になると、次は、「誰がそのチームにはいるの?」である。ああ、やっぱり、私も入るのね…。かくして東京法律事務所比例PT(プロジェクトチームの略?)が発足。
三 「労組の話を聞いてみよう。」とカトケンが言った。
比例定数削減反対の問題は、説明が難しい。国民主権原理や民主主義から大切といっても、国民の理解を得にくい。一方で、「ムダを削減する」「国会はまず範をたれるべき」というわかりやすいイデオロギーが流されている。
どうやったら、国民の世論を形成できるか?
「労組の話を聞いてみよう。」団の元事務局長である加藤さん、通称カトケンが言った。そりゃ名案だ。労組こそ、国民世論形成の核。彼らがこの問題をどうとらえていて、どうしたらいいと考えているか、意見を聞かせて貰おう。
四 笹山が仕切って話を聞いた。
二〇一〇年一〇月一五日、東京法律事務所を日頃ご愛顧(?)いただいている一三の労働組合から、一八名の方々にお集まり頂いた。事務所の所員も、弁護士一〇名、事務局員五名の気合い入りまくりで迎えうつ。
この会合は、私が司会で仕切らせて貰った。坂本さんからの問題提起の報告の後、皆さんから、「言いたい放題言ってくれ」とふる。すると、本当にたくさんご発言頂いた。
「生活感的な実感がないのが問題。そのあたりを押し出すタブロイドが欲しい。」「そもそもの問題の発端は小選挙区制であるから、そことの関係に触れてもらいたい。」「選挙における一票の格差も問題だ。」「国会議員は足りないということをむしろリアルに出せないか。」
みんな勝手なことばかり言っている。段々腹が立ってきたが、いやいや、これが率直な受け止めというものだ。しかし、坂本さんの問題提起がスルーッと通り抜けて、「四の五の言わずに、おれたちゃ大事だと思えば、全力で取り組むんだ!そういう提起をしろ!」というあたりの発言はさすが。そうか、そうか、やってもらおうじゃないの!
私の見事な仕切りで懇談会は和やかに且つ時間通りに終了した。
五 実際、タブロイドをつくるにあたり、新居崎事務局長が苦労する。
労組のみなさんの話を聞いて、労働組合のみなさんが学習でき、かつ、宣伝に使えるタブロイドをつくって普及しようということになった。
タブロイド作りでは、項目については、労組懇談会で様々出た項目があったのでそれをもとにして、比例PTのメンバーで分担し合って原稿を書いた。各国の国会議員数と比べていかに日本の国会議員数が少ないか、比例定数削減になるといかに民意を歪める議席配分になるかを図解。「くらしと権利を守る回路がを閉ざすな」「公正な選挙制度が必要」、といった項目を設ける。結構な自信作ができた。
しかし、できあがったタブロイドのゲラ第一稿が良くない。レイアウトがよくない。全体に「モジモジ」している。
カトケンと、事務所の新居崎事務局長が引き取って、改訂作業に入る。こういうとき、労組経験長く、ビラ作りのプロである、新居崎事務局長は頼りになる。
新居崎事務局長の苦労の末、タブロイドは見事な構成に作り替えられ、完成した。
六 このタブロイドの「ウリ」は。
これは、労組の一般組合員が読んで勉強できることを目指して作られている。
だから、「ウリ」は次の三点である。
(1)表裏で全てが分かるようになっている。
(2)憲法のこの条文からこうだ、ああだ、という難しいことは一切書 かれていない。別の言い方をすれば、極めて法律家らしくない、 政治的な暴露の文章が連ねられている。
(3)弁護士が民主団体にこの問題で講演するときでも、外してはいけ ないポイントが書かれているので、講演の元ネタになる。
以上の次第で東京法律事務所が自信を持ってみなさんにご紹介する次第だ。
現在、労組向けには、送料だけ負担してもらってタダで大量にばらまいている。既に一〇万部がはけている。すごいでしょ!
そして、出血大サービスなことに、著作権を主張しないことにしたので、発行元の記載だけ変更して、みなさんの事務所で作成したかのように偽装して、各地域の民主団体や依頼者に配布することも可能である。もしこのタブロイドを自分たちが作成したかのように配布したいという図々しいご希望をお持ちの団員の方は、当事務所までお申し出ください。階級的見地と運動の発展のために、喜んで進呈します。
七 やや、時間がない。
聞くところによると、ついに団本部も重い腰を上げて、宣伝物作りにいそしんでいるという。やや、まずい。時間がない。団本部がめちゃかっちょいいものをつくった暁には、うちのタブロイドが使えなくなるではないか。
ということで、一刻も早い普及が求められている。
比例定数削減阻止対策本部
衆議院・比例定数削減に反対するリーフレットが完成しました。
現在、マスメディア等を通じて、ムダを削減するために国会議員も減らそうという宣伝がなされています。しかし、実際には、民主党がねらう衆議院の比例定数の八〇削減が実行されると、第一党が四割の得票率で小選挙区制を含めて三分の二を超える議席を獲得し、国民の多様な声が切り捨てられることになります。民主党政権は、衆議院の比例定数を削減することで、中小政党を排除し、完全保守二大政党制を実現し、消費税の税率アップや憲法改悪を実現しうる強権政治を確立しようとねらっているのです。国会議員には国民の代表として多様な国民の声を国政の場に反映する使命があります。そのためには、多様な民意が構成に反映される選挙制度でなければなりません。衆議院の比例定数削減はこれに逆行するものです。リーフレットは、こうした定数削減の危険性と消費税増税・憲法改悪のねらいを明らかにしています。
今、衆議院・比例定数削減の危険性を広く国民に訴え、法案の提出を阻止する運動を大きな波にしていくことが早急に求められています。
リーフレットは、「国民目線で選挙制度を考えよう STOP!比例・定数削減」と題したA4版のフルカラー両面刷りです。十字折りにして文庫本風に配布できます。
衆議院・比例定数削減の危険性を訴える宣伝ツールとして、ぜひ、ご活用ください。多数のご注文をお待ちしています。
ご注文は団本部までお寄せください
*一枚一五円です
*御注文の順に発送いたします。ぜひ、お早めに御注文ください。
*郵送費は、別途御請求いたしますので、御負担お願いいたします。
治安警察問題委員会
最近団員となられた方は、選挙運動期間に「選挙弾圧当番」というものを担当された方も多かったのではないでしょうか。また、新しく団員になられた方は、今後「選挙弾圧当番」を担当される機会も出てくるかと思われます。とはいえ、「公職選挙法とは何か。」、「公安警察とは何か。」、「選挙弾圧の連絡が入ったときには具体的にはどのように対応するのか。」、等々について、豊富な知識のある若手・新人団員はそう多くないのではないでしょうか。この学習会では、「公職選挙法とは何か。」という基本事項から、「公安警察とは何か。」という一般では得難い情報、さらには、相談を受けた際、弁護士が緊急に指示・対応すべき具体的内容までを、各講師の方々の経験に基づいて講義いただく予定です。
本年四月には統一地方選挙が予定されていることから、近々選挙弾圧の相談を受けることが起こるかも知れません。そのような場合に適切に対応ができるようこれを機会に是非学習してください。
新たに弁護士登録された団員はもちろん、特に弁護士登録三年未満の団員の皆さまは是非ご参加ください。また、選挙弾圧を多々ご経験された団員の皆さまも事務所の若手・新人団員にお声かけのうえ、ご一緒にご参加下さい。
終了後には、講師の方々を囲んでの懇親会も予定されています。こちらにも多くの団員のご参加をお待ちしています。
《選挙弾圧学習会》
日時:二〇一一年三月七日(月) 午後二時〜午後五時(終了後は懇親会を予定しています)
場所:自由法曹団本部
◆プログラム(予定)
講師:1鶴見祐策 団員(選挙弾圧に対するノウハウ)
2森 卓爾 団員(公職選挙法について)
3鈴木亜英 団員(公安警察論)
4日本国民救援会鈴木猛事務局長(救援会の立場から)
大量解雇阻止対策本部
今年は、「派遣切り」、「期間切り」とたたかう裁判闘争が、一審での証人調べや控訴審でのたたかい等、山場をむかえます。裁判闘争を法廷内外で強化することが重要です。また、車の両輪である労働者派遣法抜本改正の取組を強化することが重要です。
この間、大量解雇阻止対策本部では、二月一四日の全国会議の準備を進めてきましたが、問題提起者等の概要が決まりましたのでお知らせします。各地の報告を持ちより、皆で議論し、勝利の展望を切り開きましょう。全国から多数ご参加下さい。
二・一四「第五回大量解雇阻止全国会議」
○日 時:二〇一一年二月一四日(月)午後一時〜五時(終了後、懇親会を予定しています。)
○場 所:自由法曹団本部会議室
○議題と問題提起者
(一)派遣切り裁判闘争の現状と課題 大阪支部 村田 浩治
(二)期間切り裁判闘争の現状と課題 東京支部 今村幸次郎
(三)各地の裁判闘争の支援体制の構築等 全労連等
(四)労働者派遣法抜本改正をめぐる情勢と課題 東京支部 鷲見賢一郎
(五)有期労働契約法制規制強化をめぐる情勢と課題 埼玉支部 伊須慎一郎
○団員の報告と討論
各議題ごとに全国各地からの報告と意見を出し合い、活発に討論しましょう。
○各団体からの報告
全労連、JMIU、各県労連や政党から参加いただき、国会情勢、各団体の取組等を報告していただく予定です。
※第五回大量解雇阻止全国会議にむけて裁判闘争の現状等についてのアンケートをお願いしています。ご協力をよろしくお願いします。
事務局長 杉 本 朗
例年、二月と七月の常任幹事会は、団本部を離れて行うことが恒例となっています。
今年の二月は、後記のとおり、大阪で常任幹事会を行うことになりました。
民主党を中心とした連立政権は、私たち市民との約束を無視して、構造改革路線をひた走ろうとしています。
「地域主権」という名の下に市民の最低限度の生活を保障しなければならない国の責任を放棄し、比例定数削減を図り多様な市民の声が国会に反映しないようにして政権担当者の恣意的な政治が出来るようにしようとしています。
二月の常任幹事会では、地域主権や地域連合、比例定数削減などに関する問題点を明らかにし、なぜ私たちがこれらに反対しなければならないのかについて、確信を持てるようにしたいと思います。橋下大阪府知事や河村名古屋市長の行政運営手法についても、地元の団員から、批判的検討をする予定となっています。
また、常任幹事会の前日には、国内人権機関設置をめぐる学習討論会が予定されていますが、その概要なども報告される予定です。
四月には統一地方選がありますが、私たちの確信をゆるぎないものとして、各地で取り組めるように頑張りましょう。
今回の常任幹事会は拡大常任幹事会として行います。普段、常任幹事会にいらっしゃらない方、ぜひ常任幹事会ってどんなところなのかを見に来て下さい。とりわけ、関西以西の団員のみなさん、お願いいたします。
なお、常任幹事会終了後は、地元大阪支部のはからいで、懇親会も予定されています。こちらにもふるってご参加下さい。
記
日 時 二〇一一年二月一九日(土) 午後一時〜四時三〇分
(会場の都合で三〇分短くなっております。ご注意下さい)
場 所 大阪弁護士会館
〒五三〇―〇〇四七 大阪市北区西天満一―一二―五
電 話 〇六―六三六四―〇二五一(案内テープ)
【交通手段】
・京阪中之島線「なにわ橋駅」下車 出口(1)から徒歩約五分
・地下鉄・京阪本線「淀屋橋駅」下車 一番出口から徒歩約一〇分
・地下鉄・京阪本線「北浜駅」下車 二六号階段から徒歩約七分
・JR東西線「北新地駅」下車 徒歩約一五分