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金  竜介 映画『約束〜名張毒ぶどう酒死刑囚の生涯〜』
薄井 優子 名張事件の映画『約束』観て来ました
大久保 賢一 北朝鮮の核兵器とミサイルの脅威をなくすために
鶴見 祐策 「人権ひとすじ」―竹澤哲夫を語る―について
神保 大地 三月三〇日総会のご案内
〜明日の自由を守る若手弁護士の会〜
並木 陽介 選挙制度改革対策本部
拡大会議開催のご報告
森  孝博 原発ゼロの実現をめざす三・一〇東京集会&原発ゼロ大行動にご参加下さい!
女性部発行「日本国憲法に聞いてみよう」リーフを無料配布致します!



映画『約束〜名張毒ぶどう酒死刑囚の生涯〜』

東京支部  金   竜 介

 映画「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」が渋谷のユーロスペースで上映されています。この映画は、無実を訴え続けている奥西勝さんの闘いを描いたもので、主人公の奥西さん役に仲代達矢さん、息子の無罪を信じ続ける母タツノさん(故人)役に樹木希林さん、若き奥西さん役に山本太郎さん、支援活動を続けた川村富佐吉さん(故人)役に天野鎮雄さんなどが扮するドラマと実際のドキュメンタリーとで構成されています。

 事件前の名張市葛尾−おそらく当時の日本のどこにでも見られた風景の中で奥さんと二人の子どもと暮らす若き日の奥西さん。ランドセルを背負って小学校へ入学するのを楽しみにしている幼い娘、かわいい妹をからかう兄、それを微笑んでみる奥西さん夫婦。その後の現実の展開を知っているだけに胸が締め付けられる思いで画面にくぎ付けになってしまいます。

 拘置所の中で、毎朝、死刑の恐怖に抗いながら生きる日常。「昼飯を食べられるということは、その日の命が助かったということだ」という言葉が重く、映画を見ているうちに心の底から怒りが込み上げきました。

 厚い壁を破っての再審開始決定、取り消し、最高裁差し戻し決定、二年以上を経ての取り消し、再び最高裁へ・・・。弁護団が明白な無実の証拠を提出しても、それには、正面からは答えず、〈極刑となる犯罪を犯人でない人間が自白することなどありえない〉〈自白を疑う理由はみじんもない〉とまで言い切る裁判官。自己の良心に沿って再審開始決定をした裁判官が裁判所を辞めていき、有罪を維持した裁判官が、出世コースを歩む理不尽さ。日本の司法に対する絶望を抑えることができなくなります。

 封切り日は出演者の舞台挨拶もあって、会場は超満員だったようです。歓声が上がる映画ではありません。しかし、映画館にいた人々は、司法への怒りとこれはえん罪だとの確信を得たはずだ。もともとはテレビ作品として作られたものですが、映画館という空間であれば、多くの人が集まって見ることで思いをひとつにすることができます。

 「見知った役者が出てるから見てみよう、となればいいと思う。この映画をたくさんの人に見てもらいたいから」(樹木希林さん)、「奥西さんは間違いなく無罪。僕にしても、樹木希林さんにしても、ほかの共演者にしても、決意を持ってこの映画に出演している。」(仲代達也さん)、「裁判所は真実を明らかにする場所と信じていたのに、実際には縦社会で、先輩が一度下した判決をなかなか覆すことができない。そんな司法の理不尽さに対する憤りが、作品作りの源になっています」(齊藤潤一監督)。

 地元の東海テレビがこのような作品を作り続け、仲代達矢・樹木希林・山本太郎など著名な俳優がまだ無罪と確定してはいない〈死刑囚〉の映画に出演するのは、名張の裁判を知れば知るほど、有罪判決のおかしさを確信するからでしょう。スタッフ、出演者の勇気と情熱に敬服し、それに応えるために多くの人に劇場に足を運んでもらいたいと思わせる映画です。


名張事件の映画『約束』観て来ました

本部専従事務局  薄 井 優 子

 名張事件については、今までも無関心ではなかったものの、署名用紙が回ってきたら書いておこう、という程度でした。

 今まで何もできずにいた事へのささやかな罪滅ぼしの気持ちもあり、今回映画『約束』の普及宣伝係をやってみよう!と思い立ちました。

 二月一六日から全国に先駆けて、東京の渋谷ユーロスペースで上映が始まっています。

 早速、二日目に観に行って来ました。

 ちらしを見た時から、これは凄い映画だろうという予感はありましたが、実際、凄い映画でした。

 冤罪という最もおそろしい罪をきせられた死刑囚の奥西勝さんは、五一年もの間、独房に閉じ込められています。

 想像力を働かせても、なかなか自分に置き換えて考えることができません。

 気の遠くなる様な出口の見えない日々の中で、奥西さんは、いつか必ず無実が証明される日が来ると信じて、今日まで生き抜いているのです。

 上映前に、パンフレットを読んでいる時点で泣きそうになり困りましたが、「この映画を観て涙を流していいのは、長い間共に頑張ってきた人達だけで、映画だけ観に来た自分がそう簡単に涙は流すまい。」と決めていましたが、まったく無駄な抵抗でした。

 ご両親、支援する人、弁護団、それぞれ本人の映像が出てきます。途方もなく長い時間、粘り強く奥西さんを支えてきた人達の姿と、その言葉に涙が勝手に溢れて止めることができませんでした。

 再審の扉を開こうと奮闘する弁護団の記録映画とも言えるもので、随所に弁護士が登場し、(団員も)弁護団会議やこれまでの記者会見の映像がリアルに映し出されます。

 再審が決定した時の感無量の涙、再審が取り消された後に弁護団長が沈黙し、涙をこらえて絞り出す言葉に胸を打たれます。

 そして、元裁判官が実名で司法の実態を批判しているのに驚きました。

 それは、とても勇気を必要とする行為であり、感心すると同時に、良心を捨てない限り裁判官として生きていくことは、どれだけ大変なんだろう、と思わず溜息が出ました。

 映画『約束』を観ると、どんなに長い年月がかかろうとも、決して諦めない人々の存在を改めて知ることができます。

 これは、不屈の魂を持つ人々の闘いの歴史そのものです。

 弁護士という職業の真髄を垣間見た思いがしました。

 分野を問わず有名無名の事件に取り組み、困難に立ち向かい闘い続ける弁護士と、それを支える人達にも想いを馳せて、心からのエールを送りたい、そんな気持ちになりました。

 そして自分自身もまた、できるところから始めようと思っています。

 まずは、映画館で配られた「一刻も早い再審開始・奥西勝さんの釈放を求める要請書」の署名を百枚集めることに取り組んでみます。

 若い人の中には、この映画をきっかけに弁護士を志す人もいるのではないでしょうか。重そうなテーマだと敬遠せずに、ぜひ多感な年代の人達にも観て貰えるよう、クチコミでどんどん広げていきましょう!

 泉澤事務局長は、先日、中学校での冤罪事件に関する講演の際、映画『約束』のちらしを配ってくれました。(さすが!)

 心揺さぶられる映画『約束』必見です。

 ぜひ、皆で応援しましょう。

※チケットを沢山預かっています。声を掛けて下さい。

●一般(全国共通)一四〇〇円

●シニア(私の手元にあるのは、渋谷ユーロスペースのみ使用可) 一二〇〇円


北朝鮮の核兵器とミサイルの脅威をなくすために

埼玉支部  大 久 保 賢 一

問題の所在

 団は、「北朝鮮の核実験に抗議するとともに日本政府に対し核問題の平和的解決のために全力を尽くすことを求める声明」を出した。私は、北朝鮮の核実験を非難するし、この声明に反対するものではない。けれども、この声明の目的は、北朝鮮の核兵器やミサイルの脅威をなくすことにあるのだから、もう少し踏み込んで欲しかったことがある。

 一つは、北朝鮮の核実験に反対する理由の深化と強化であり、二つには、米国政府も声明の対象として欲しいということである。

北朝鮮非難の根拠

声明が北朝鮮を非難する根拠は、軍事衝突の危険性の増大や核戦争の誘発にも触れられてはいるが、もっぱら「日朝平壌宣言」や「六者会合共同宣言」違反と、「安保理決議」違反である。

 ここでは、国際法違反については触れられていない。現在の国際法では、核実験を包括的に禁止したり、核兵器の保有を禁止する規範はないのだから(包括的核実験禁止条約は発効していないし、北朝鮮は、核不拡散条約から脱退している)、「違法」の問題は生じないのである。また、核兵器に自国の安全保障を委ねている国は、日本を含め、世界には多数存在している。

 要するに、北朝鮮の核実験は、国際法上の禁止規定はないし、安全保障を核に依存してはならないという政治的合意が存在しているわけでもないので、「国際公約違反」と「安保理決議違反」しか非難根拠がないのである。事情が変われば公約の変更は不可能ではないし、安保理決議など「核兵器クラブ」の思惑でしかないのだから、非難の根拠としては脆弱といわざるをえない。

北朝鮮の論理と政策

 ところで、北朝鮮が核やミサイルにこだわるのは、自国の独立と安全確保のためである。米国の敵視政策に変更はないので、政府が転覆される恐れがある。だから、核とミサイルで抵抗する準備をしておくという政策である。この不安や恐怖には根拠がある。イラクのフセイン政権の末路が先例となっているからである。

 安保理決議に従って政策展開すると、デマと圧倒的武力で屈服させられてしまうことを、北朝鮮は学んでいるのである。北朝鮮にとって安保理決議など全く当てにならないどころか、地獄への一里塚と映っているであろう。

国連憲章が予定すること

 そもそも、国連憲章は、各国の主権の平等を大原則としている。加えて、各国政府がどのような国防政策をとるかは、まさに専権事項であろう。「お前は、核やミサイルは持ってはいけない。ただし、俺は持ってもいいのだ。」などという論理が対等な国家間で通用するわけがない。

 北朝鮮に核兵器やミサイルを放棄してもらいたいと本気で考えるのであれば、自分たちも核やミサイルを放棄するか、せめて、北朝鮮に対する敵視政策をやめて、その安全を保障しなければならないであろう。具体的には、朝鮮戦争の完全な終結を図ることである。

核兵器とミサイルに対抗する論理

 そして、核兵器やミサイルの放棄を求める根拠を、「国際公約違反」や「安保理決議違反」というレベルではなく、核兵器の非人道性や武力による紛争解決の残酷さや愚かさに求めたらどうであろうか。

 今、国際社会では、核兵器の非人道性がクローズアップされている。安全保障の道具としての核兵器を違法化しようとする試みである。「核抑止論」を乗り越えるための議論といってもよい。自国防衛のための核兵器も認めないという思考方法である。

 この議論に日本政府ももちろん米国政府も乗っていない。唯一の被爆国も唯一の投下国も核兵器の呪縛から免れていないのである。

 かかる状況は、北朝鮮の核兵器だけを問題にしても、決して打開できないであろう。

 核兵器使用の非人道性を再確認し、核兵器の開発、実験、保有、使用、使用の威嚇、移譲などを全面的に禁止する条約の制定が求められているのである。

 この条約についても、日本政府は消極的である。あまつさえ、日本の支配層は、北朝鮮の核やミサイルを口実として、軍事大国化を推し進めようとしている。北朝鮮の「先軍思想」と通底する発想である。

 団の声明が、「平和憲法をもつ国として、核廃絶の立場に立ち、平和的外交手段により朝鮮半島の核問題を解決すること」を求めるのは、理に適っているのである。

米国に何を求めるか

 ところで、声明は、米国に対しては何も言及していない。北朝鮮が繰り返し求めているのは、米国が敵視政策を改めることである。北朝鮮に核とミサイルを放棄させたいのであれば、その動機を取り除かなければならない。米国が、北朝鮮と終戦協定や不可侵条約を結び、先制攻撃などしない、イラクにしたようなことはしないと約束すればいいだけの話である。北朝鮮が米国に先制攻撃を仕掛けるなどという想定は無用であろう。

 北朝鮮の核とミサイルは、米国にとってよりも日本にとっての方が何倍も脅威である。

 私は、米国に、日本への脅威を軽減するために、北朝鮮敵視政策の変更を求めたい。

(二〇一三年二月一八日記)


「人権ひとすじ」―竹澤哲夫を語る―について

東京支部  鶴 見 祐 策

 昨年の四月に竹澤さんが亡くなりました。本年二月九日には東京で「偲ぶ会」が開かれました。各方面から多くの方々が、竹澤さんの生前の業績を称え、その人柄を慕って参加され、成功を収めることができました。ご協力に心から感謝したいと思います。

 竹澤さんを語る表記の冊子が、当日ご参加の皆さんには漏れなく配布されています。この冊子には八五名もの多彩な方々が、弔辞も含めそれぞれ感銘深い文章を寄せておられます。いずれも人権の擁護とその前進に貢献された竹澤さんの生き様を伝える貴重な証言となっていますが、それらを読みたどるうちに、波乱に満ちた日本の戦後史が、竹澤さんの活動に深く関わりをもち、いろ濃く投影されていることに気づかされます。

 私にとって大先輩の新井章さんや石川元也さんが、戦前から活躍の自由法曹団の先輩らを第一世代、竹澤さんらを第二世代、ご自分たちを「第三世代」と位置づけながら、団の伝統の継承に関して語っておられます。その後の私たちの世代をふくめ、さらに現在の若い団員にとって教えられることの多い文献にもなっていると思います。

 末尾に竹澤さんの経歴と網羅的な著作目録があります。写真を含めて一二九頁。

 まだ残部があります。ご希望の方に頒布しますので次の要領でお申込みください。

申込先 第一法律事務所

    〒一〇四―〇〇六一 東京都中央区銀座四―九―六

              陽光銀座三原橋ビル七階 

    電 話〇三―三五四三―六八五一

    FAX〇三―三五四三―六六六〇

代 金(送料込)単価二〇〇〇円

送金先 三菱東京UFJ銀行 銀座支店 普通〇一六〇七二七

    名義;竹澤さんを偲ぶ会 呼びかけ人代表 鶴見祐策


三月三〇日総会のご案内

〜明日の自由を守る若手弁護士の会〜

北海道支部  神 保 大 地

 すでにご存じの先生方も多くいらっしゃると思いますが、標記の団体を立ち上げ、来る三月三〇日に総会を開催致しますので、ご報告と告知をさせていただきたく投稿いたします。

一 私たちがこの会を設立した理由

 政権の座についた自民党(安倍首相)は、本年七月の参院選で勝利した後、直ちに改憲へ向けた具体的な行動をとることを明言しています。そして、自民党は、昨年四月に「日本国憲法改正草案」を公表し、これは先の選挙公約にも掲載されていました。

 しかし、この自民党草案の内容はおろか、その存在すら知らない市民が圧倒的多数ではないでしょうか。

 (釈迦に説法だとは思いますが)この自民党草案は、これまで当然とされてきた「憲法は国家を縛るもの」、「憲法は多数決の横暴に歯止めをかけるもの」という、憲法の根本原理を大きく変えてしまうものです。そのおそろしさは、憲法を学んできた、そして憲法を活かそうと日夜奮闘されている諸先生方には、容易にお分かりいただけると思います。しかし残念ながら、憲法改正権限を有する国民の大多数が、「立憲主義って何?」、「憲法って法律の親玉だよね?」、「国は国民を守ってくれるはず!」というような誤解あるいはそもそも知らないのが現状です。

 このような状況ではマズイ!のです。(僭越ながら)未来を担う若手弁護士こそがこの状況を変える先頭に立って動かなければ、国民の多くが自民党草案の存在すら知らないまま参院選を迎え、再び自民党が勝利しかねない、その時は本当に改憲が実現してしまう!と考えた私たちは、自民党草案の内容とその危険性を広めるべく、標記の団体を立ち上げました。このような経緯ですので、私たちは、「この自民党草案は許されない」という一点のみで連帯できるウィングの広いつながりを形成し、大きな運動を作り上げたいと考えています。といいますのは、いわゆる「護憲派」の方々だけでなく、これまでは無関心だった方やいわゆる保守層の方々(改憲自体には是々非々だがこの自民党草案には反対という方)とも、この一致点で共闘してゆかなければ、保守強硬派が台頭しつつある現在の政治状況下で改憲を食い止めることはできない、と考えるからです。

 私たちは、現在、自民党草案の内容とその危険性を分かりやすく解説する四つ折りパンフレットや、立憲主義を分かりやすく説明するための紙芝居の作成を進めています。完成した際には、是非多くの事務所・民主団体の方々にご活用頂きたいと思い、担当者が必死に作成しています! また、Facebook(http://www.facebook.com/asunojiyuu)やTwitter(https://twitter.com/asuno_jiyuu)、ブログ(http://www.asuno-jiyuu.com/)も立ち上げ、日々更新しています(ぜひ「いいね」や「フォロー」をお願いします)。

 さらには、講師活動、著名人アピール、憲法学者アピールなど、多彩な活動を全国津々浦々で展開していきたいと考えています。

 とはいえ、これらは前哨戦と考えています。これらのツールが完成した後は、まさに全国各地で、一億人の有権者に向けた本格的な地道な活動が待っています。これは事務局二〇人がどうあがいても達成できません。そこで、若手弁護士の先生方(第五一期以降とさせていただいております。事務局は六〇期台が多いですが、五一期以降≒弁護士登録一五年以下であれば、入会可能です!)に、ぜひとも入会して頂き、上記ツールを活用して事務所や地元での活動をしつつ、会員同士で活動について意見交換・情報交換をして、一緒に運動を発展させていただきたいのです(入会と同時に仕事が振られるわけではありませんので、ご安心を)。入会方法はpeaceloving.lawyer@gmail.comあてに氏名・所属事務所・期・登録番号・ML登録用アドレスをメールいただくだけです!

 他方で、経験豊富なベテランの先生方には、そのご経験や知恵をお貸しいただき、加えて(恐縮ですが)経済的なご支援をいただけませんでしょうか。全国規模で活動を行うためには、宣伝物の作成配布にしても、相当の原資を要してしまいます。

 (個人的には)参院選のある七月まで、あるいは選挙の雰囲気が出てくる夏までが勝負だと考えています。夏までに国民が自民党草案の危険性を認識している、という状況を作るためには、この三月から一気に攻勢に出なければ間に合いません。時間がありません。迅速にかつ効果的に運動を展開するためにも、是非とも、物心両面からのご支援を宜しくお願い致します。

二 総会開催のお知らせ

 この会は、全国各地の若手弁護士有志で結成しており、会員同士が全員と顔見知りというわけではありません(会員の多くが「代表の神保って誰?」という状況です(苦笑))。また、会員が全国各地にいるため、全員個々人の意見を集約するということがこれまで出来ていませんでした。

 そこで、今月三月三〇日に東京都内で総会を開くことにしました! 場所は追ってお知らせします。総会では、一橋大学の阪口正二郎先生から記念講演をいただき、会員同士で、これまでの活動・作業状況の確認をして、今後の活動方針などについて議論をしたいと思っています。

 入会いただいた先生にも、また、入会しようかどうか悩んでらっしゃる先生にも、ちょっと見物に行こうかなという先生にも、ぜひお越し頂きたいと思います。

 この総会の成功が、この運動の成功の第一歩となることを心から期待していますし、そのために私たちも尽力します! 是非とも、ご参加・ご協力をお願い致します。


選挙制度改革対策本部

拡大会議開催のご報告

事務局次長  並 木 陽 介

 ファックスニュース等でお知らせしたとおり、二〇一三年二月八日、衆議院第一議員会館第一会議室にて、選挙制度改革対策本部の拡大会議を開催致しましたのでご報告いたします。参加者は全部で一七名でした。

 長澤幹事長の開会あいさつに始まり、山口対策本部事務局長から情勢報告がなされました。情勢報告では、小選挙区制の本質が多様な民意の淘汰、中小政党の抹殺にあることや、第二次政治改革の第一ラウンドとなった二〇〇九年の政権交代以来の選挙制度をめぐる攻防の経緯、第二次政治改革の第二ラウンドとなる経団連の二〇一三年一月一五日付の提言「国益・国民本位の質の高い政治の実現に向けて」(以下「提言」)の問題点などについて報告がなされました。

 続いて、選挙制度改革対策本部編集の意見書「小選挙区制の廃止を求める〜民意が反映する選挙制度の実現を!」(以下「意見書」)について、田中団員から報告がなされました。経団連の提言においても中選挙区制のメリットを改めて評価しつつ抜本的な制度改革を掲げていますが、意見書においては、この提言が民意の反映という視点をまったく欠いており、民意切り捨てがますます激しくなる危険性があることなどが指摘されています。意見書はHP(http://www.jlaf.jp/html/menu2/2013/20130212161240_5.pdf)からダウンロードできますので、詳しくはそちらをご確認ください。

 今後の取り組みとして、この意見書を活用して学習会を行ったり、地元議員、地元メディアなどへの働きかけを行うことが提案され、また選挙活動におけるネット解禁についての情勢報告と、これについて公選法PTを立ち上げて対応していくことが確認されました。ネット解禁については、各党は概ね賛成の姿勢で早ければ二月中に成立する可能性もあるとのことですが、国民が行う選挙活動にどう生かせるのか、国民のための選挙に資するか、という視点を忘れてはなりません。

 最後に、松井対策本部長のご挨拶を頂き拡大会議は終了しました。会議終了後には、意見書と要請書を持って各党幹部及び倫選特委員(合計一二一名)への議員要請を行いました。議員要請行動では、自民党の議員に対しても経団連も選挙制度の抜本的改革を求めていることを伝えると反応が良かったり、いわゆる第三局の政党からも現在の選挙制度はおかしいとの声も聞かれました。

 次回選挙制度改革対策本部は、三月一八日(月)一八時から団本部にて行いますので、多数のご参加をお待ちしています。


原発ゼロの実現をめざす三・一〇東京集会&原発ゼロ大行動にご参加下さい!

事務局次長  森   孝 博

 東京電力福島第一原発事故から二年が経とうとしています。もっとも、いまだに事故収束や環境回復の目途は立っておらず、約一六万人もの人々が困難な避難生活を継続せざるを得ない状態におかれ、無数の人々が放射線被ばくによる健康不安、地域コミュニティーや家庭の崩壊などといった未曾有の被害に苦しんでいます。

 それにもかかわらず、昨年末の衆議院議員選挙において、小選挙区効果によって三割にも満たない得票率で大勝した自民党・安倍政権は、「我が意を得た」とばかりに、早くも原発の再稼働、新増設、輸出など、原発推進の姿勢を明確にしています。

 しかし、政府が実施したエネルギー・環境戦略の決定に係る意見聴取会、パブリックコメント等において、およそ八割の国民が原発に反対していることが示されたように、「原発NO!」が圧倒的多数の国民の声であることは変わりありません。

 また、大飯原発三、四号機を除く国内の原発は全て停止したままであるにもかかわらず、昨年の猛暑を乗り切り、再稼働はおろか大飯原発三、四号機を稼働する必要性すらもなかったことがはっきりしました。もはや電気を作るために危険な原発に頼る必要はありません。

 さらに、原子力規制委員会の調査でも、敦賀原発、東通原発の敷地において活断層が存在することがほぼ確実となり、これまでの電力会社の調査や国の審査がいかにずさんなものであったのかがいっそう明らかになるとともに、国内の全原発を一日も早く安全・確実に廃炉とする必要性も高まっています。

 このような状況で迎えた二〇一三年を「原発ゼロ元年」とすべく、「首都圏反原発連合」や「原発をなくす全国連絡会」などが、東京電力福島第一原発事故から約二年目になる三月一〇日に下記のとおり一斉行動を呼びかけています。三月一〇日に霞ヶ関に原発即時ゼロの声を結集させ、原発ゼロへの政治決断を迫りましょう。ぜひご参加下さい。


日時:二〇一三年三月一〇日(日)一一時〜一二時三〇分

内容:原発ゼロの実現をめざす三・一〇東京集会@日比谷公園

主催:原発をなくす全国連絡会

一三時〜 原発ゼロ☆大行動・集会@日比谷公園野外音楽堂

一四時〜 デモ出発

一七時〜一九時 国会前集会

※その他各省庁前にて抗議行動も行います。

(一三時以降の大行動の主催は首都圏反原発連合)


女性部発行「日本国憲法に聞いてみよう」リーフを無料配布致します!

 以前の安倍政権時に女性部では憲法が危ないと考え、憲法を守る活動をと二〇〇八年七月七日に女性部で憲法リーフレット新版「日本国憲法に聞いてみよう」を発行し、一部一〇円、一〇〇部以上注文の場合には一部八円(送料注文者負担)として、広く活用していただきました。

 自民党が四月二七日に憲法改正草案を発表し、衆議院選挙でその自民党がかなりの議席を獲得し、改憲を唱える安倍氏が首相となった今、憲法を守る活動がさらに求められています。

 このような情勢のもと、さらに広くこのリーフレットを活用していただきたいと思い、残部約一万部ほどですが無償で配布したいと思います。

 ご希望の方は、自由法曹団本部あてにお申し込みください。

(※郵送費は別途ご負担下さい。)